唐澤塾
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キレル子どもは5歳までに作られる?
文部科学省の「情動の科学的解明と教育への応用に関する検討会」(座長は有馬朗人、元文相、現科学技術振興財団会長)の報告書が10月12日発表されました。

この報告書のまとめに、

(4)本検討会において、子どもの情動や心の発達に関して「学際的連携」及び「研究と教育等との連携」に向けた検討が行われたことは、画期的なものであり、・・・

と自画自賛していますが、過去に政府関連の審議会などから出た報告書が文句を付けたいことが沢山あったのに対して、確かにこの報告書は素晴らしいと思いました。

委員の中には、私が信奉する「子どもの社会力」の著者であり、筑波学院大学学長の門脇厚司先生もおられるので、報告書の内容は納得できる面が多いように感じるのかも知れません。

しかし、この検討会は初めての横断的なもので、結論を出すまでには至っていませんが、それは仕方のないことかと思います。そして報告書は次のように結んでいます。

まだ、本取り組みは緒についたばかりであり、今後とも、各関係者の継続した努力が必要となるが、本検討会の検討成果がその方向性を示すものであり、これによって子どもの情動やこころの発達等に関する研究が進行し、研究と教育等の実践現場との連携が進み、ひいては、国民の更なる幸福の増進に寄与することができることを心から期待したい。

難しいのは、実践に入るこれからですが、もうひとつ、この方向性の基となる将来の日本をどういう国にするのか?という国家ビジョンが無いことが問題だと思います。それはこの検討会の役目ではなく、本来、政治家のやるべき仕事ですが、小泉自民党独裁となってしまった現状で、国家百年の計が議論されずに憲法改定ばかりが議論されているようでは、全く心もとない状況です。

さて、話は本題に戻って、報告書の提言について、ご紹介すると、以下の6項目が最近の研究成果としてまとめられています。

?子どもの対人間関係能力や社会的適応能力の育成のためには適切な「愛着」形成が重要
?子どものこころの健全な発達のためには基本的生活リズムの獲得や食育が重要
?子どもが安定した自己を形成するには、他者の存在が重要であり、特に保護者の役割が重要
?情動は、生まれてから5歳くらいまでにその原型が形成されると考えられるため、子どもの情動の健全な発達のためには乳幼児教育が重要
?成人脳にも高い可塑性を示す領域があり、この点を意識した生涯学習が重要
?前頭連合野や大脳辺縁系の機能が子ども達の健やかな発達に重要な機能を発揮しており、前頭連合野の感受性(臨界期)はシナプス増減の推移から推論すると8歳から20歳くらいまで続くと思われ、その時期に、社会関係の正しい教育と学習が大切


とあります。??はちょっと脳科学の専門家の書いたもののような感じですが、報告書には、用語解説や脳の構造図なども添付されているので、それを見ながら読めば、勉強にもなりますね。

これに次いで、問題解決のための取り組みが7項目書かれていますが、その多くは「研究が必要である」「検討が必要である」といったことで、具体的なことは書かれておりません。

私は、以前にも書きましたが、パソコン教育は小学校でやる必要はなく、中学校からでよい、小学校では自然体験学習を中心として、健全な精神と肉体を育て、自分で考え学ぶ楽しさを身に付ければいいと考えていますが、報告書では;

(3) 子どものこころの問題に関わる研究分野:
?「高度情報化社会が子どもの脳に及ぼす影響について一層の研究の進展が必要である」


の中で、

「子ども達にはいつからどのようにITについて教育していくべきなのか」又は「インターネット・パソコンが主流の時代に読み書き能力やコミュニケーション能力がどうなるか」などについては、今後、さらなる研究が必要となっている。

と書かれているので、再度見直しされることを期待しています。

詳しくは、下記に報告書がありますので、是非ご覧になってみて下さい。
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/05032201/003.htm

mix-macさんのブログ「ミックス・Vの日記」にも“「キレル子」対策に文部科学省がメス”というのがあり、参考になります。
http://mixmac.exblog.jp/1982190/

唐澤豊@唐澤塾
http://sohmokutoh.blog9.fc2.com/
http://www.irisa.com/jp/
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この記事に対するコメント
幼児教育は必要でしょうか?
おはようございます。

ヨーロッパでの幼児教育といえば、モンテッソーリとシュタイナーが双璧です。
この二つ、教育方針はまったく違いますが、どちらにも共通していることとして、
子供が主体者であり、教員は導き手である、ということのようです。
(シュタイナーは、以前に娘が通っていたこともあり、ある程度判っているの
ですが、モンテッソーリは勉強不足、経験不足で不確かです。)

なんといっても、子供が学校に行きたがるのです。
私のミスで、家内の車のキーを持って出勤してしまい、学校に行けないとなって
娘(小3)は泣き出したことがありました。

> 4)本検討会において、子どもの情動や心の発達に関して「学際的連携」及び
> 「研究と教育等との連携」に向けた検討が行われたことは、画期的なものであり、・・・

どのような研究がなされるにせよ、子供たちが幸せになる、学校に行きたがる、
勉強は押し付けでなく、学びたがるようになることを望みます。
【2005/10/17 08:36】 URL | 井筒三晴//シュタイナー教育 #Lr6tztD6 [ 編集]

教育ではなく学習
井筒さん、

コメント、ありがとうございます。
確かに、ご指摘のように、幼児教育という言葉は私も好きではありません。基本的に、先生は生徒の(あるいは親は子どもの)学習意欲を高め、補助するということでなくてはいけないと思っておりますので、教育基本法の改訂の話が出ていますが、私は以前にこのブログで書きましたように「学習基本法」にすべきと考えております。
http://karasawajuku.blog10.fc2.com/blog-date-20050720.html

お子さんはシュタイナーの学校に行かれたとのこと、噂では良い考え方だと聞いておりますが、問題は、卒業後の学校選択に、そうした様々な新しい考え方でやっている学校があるか?似たような学校が選べるか?といった意味では、まだまだ日本は文部科学省がコントロールしていて、柔軟性が無いことではないかと思われます。

お子さんのその後の進路は、思い通りの学校がございましたでしょうか?
【2005/10/17 11:54】 URL | 豊 #- [ 編集]


お返事ありがとうございます。

わたしのUSA駐在中、小学3年生まで、シュタイナー学校(ワルドルフ スクール オブ アトランタ)に通わせました。
『教育とは芸術である。』とのポリシーのもと、テストなし、宿題なし、相対評価無し、の一貫教育は、娘に素晴らしい効果をもたらしました。3年生のときに「白雪姫」の劇を行ったのですが、クラス全員(娘を含め)すべてのせりふを暗誦しており、誰がどの役でもこなせるために、3回の上演を交代でこなしておりました。
(あっさりと全文暗誦して見せたときは、「子供はすべて天才である。」と、感じました。)

その後、帰国したのですが、学校選びに見事に失敗して登校拒否に陥り、転校を余儀なくされました。それでも転校後、「日本の学校はこういうものだ。」と納得したのか、まあまあ順調に進んでいます。つまり休火山化したわけです。
いずれ大噴火して日本を捨てるときが来る、と感じております。

日本でも各地でシュタイナー教育を取り入れる動きはあるのですが、多様性を重んじるか、効率を重んじるか。この国の指導者層には多様性を受け入れるだけの器量は無い、と思わざるを得ません。
【2005/10/17 14:04】 URL | 井筒三晴//シュタイナー教育 #- [ 編集]

デンマークの制度もいいようです
井筒さん、

やはり、日本では学校の多様性がなく、学校選択なかなか難しいんですね。私の長女も16ヶ月から26ヶ月くらい、シリコンバレーで生活したので、英語の発音はネイティブ並みでしたし、結構話せたのですが、帰国したら、近所の子どもと遊び、英語で"It's a snale!"などと話すと、「○○ちゃんはウソついてる、あそぶのやめよう!」と言われてしまうので、話さなくなりました。親も常に英語を話し続ければ良かったのでしょうが、それ程の技量もなく、ほとんど忘れてしまいましたね。

ところで、デンマークの社会制度もなかなか良さそうですよ。9月19日と21日に書きましたが、高田ケラー有子さんの著書にその辺が書かれています。

・高田ケラー有子著“平らな国デンマーク~「幸福度」世界一の社会から~”

また、シュタイナーの学校を日本に作るのだという女性がおられますが、興味があるようでしたら、ご紹介しますので、管理者宛にご連絡下さい。
【2005/10/18 05:41】 URL | 豊 #- [ 編集]


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PROFILE
唐澤 豊
  • Author:唐澤 豊
  • 還暦を期に長髪から一気に坊主頭にしました。これから20年間、第2の成人を迎えるまではこれでいこうと思います。でもやっぱり冬は寒いし、夏は暑いので、帽子を愛用しています。
    ●情報通信業界の米国系企業を中心に40年間、営業以外の仕事はほとんど経験。技術以外には、マーケティング・ブランディング、組織論、人事評価制度、企業文化なども経験。今まで3つ会社を始めましたが、被買収・売却などの後、4つ目の会社を後任に任せたところで、一昨年、仲間2人ともうひとつ会社を設立し、非言語コミュニケーションのサービスを開発中です。
    ●経営労働管理士。日本躾の会理事。
    ●音楽(ビートルズ、S&G、フォーク、ニューミュージック等)、グラフィックデザイン、水彩画を趣味とするので、マルチメディア技術の活用に大いに期待しています。読書、宇宙の真理探求が最近の趣味。ストレッチ、真向法、西勝造先生の西式健康法を実践中。
    ●故津留晃一さんの著作や講演録(CD)に触れて「人生の目的は体験することである」ということに納得しています。
    ●詳しいプロフィールは「自己紹介」のカテゴリーにあります。
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